旬のビーツを食べよう!妊娠初期にもおすすめ

ビーツといえば、「ボルシチ」が有名ですね。かぶの形をしていますが、カブの仲間ではなくほうれん草の仲間。

なんといってもあの「赤色」が特徴的。赤色の正体は、赤紫色を発色する「ベタシアニン」と黄色を発色する「ベタキサンチン」によるものです。この2つの色素は合わせて「ベタライン色素」と呼ばれていて、この2つの色素のバランスで、赤色以外にも黄色やオレンジをした品種もあります。しかも!ベタライン色素は高い抗酸化作用を持っています。

国産のビーツが手に入るのは6~7月と、11~12月くらいです。野菜の直売所や大き目のスーパー、イオンなどに売っています。国産のビーツが手に入らなくても、缶詰や水煮のものは年中手に入れることができます(外国産)。

 

ビーツ(生)100g中の栄養価

エネルギー(kcal) 41
たんぱく質(g) 1.6
脂質(g) 0.1
糖質(g) 6.6
食物繊維(g) 2.7
カリウム(mg) 460
カルシウム(mg) 12
マグネシウム(mg) 18
鉄(mg) 0.4
亜鉛(mg) 0.3
銅(mg) 0.09
マンガン(mg) 0.15
ビタミンB1 (mg) 0.05
ビタミンB2 (mg) 0.05
ナイアシン(mg) 0.3
ビタミンB6(mg) 0.07
葉酸(μg) 110
パントテン酸(mg) 0.31

飲む血液という名前から連想すると、鉄分などの栄養素が豊富なイメージですが、実はビタミンやミネラルの含有量はそれほど多くはありません。

カリウム葉酸が他の野菜と比べて高めというくらいです。

しかし、他にもいいところがあるのです。

ビーツには他にないものが含まれる

①一酸化窒素(NO)

NOは血管をしなやかにし、血管力を高めます。血管を広げ血流を良くすることで、より多くの血液を筋肉や海綿体組織に運ぶことができます。

このNOを体内で増やす野菜として「ビーツ」が注目されています。ビーツに豊富に含まれる「無機硝酸塩(NO3)」を摂取すると、口腔内のバクテリアによって体内でNOが生成されます。ビーツを食べることによって体内でのNOの発生を促進することができます。

 

オリゴ糖(ラフィノース)

ビーツには食物繊維のほかに、天然の難消化性オリゴ糖「ラフィノース」が含まれています。 腸内環境を整えて善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑える効果が期待できます。 また便通を改善することで、老廃物を外に排出しやすくします。

ポリフェノール(色素であるベタシアニン、ベタキサンチン)

同じような紫色のポリフェノールアントシアニンがありますが、ベタシアニン、ベタキサンチンとは違うものです。この両者は同じ植物に存在することができないことが知られています。

他のポリフェノールに比べて研究が遅れおり、試験管レベルの実験や動物実験の段階でヒトで実際にどんな効果があるかどうかはまだまだ研究段階のようです。

ビーツの調理法

ビーツは皮を向いて生でも、加熱しても食べることができます。

①生で食べる

ビーツを切るときは、まな板にラップを敷いて色移りしないよう注意しましょう。

スライスしてサラダに入れたり、ピクルスにしてもOK。

カブと似た見た目ですが、甘味があり食べやすいです。ただし、生の場合少し土臭さが気になる方もいるかもしれません。

②加熱して食べる

・鍋でゆでる

  1. ビーツをよく洗う
  2. ビーツを鍋に入れ、かぶるくらいの水、大さじ1を入れ火にかける。
  3. 沸騰したら、弱火にし30~45分ほど、やわらかくまでゆでる。(竹串は刺さない)
  4. ゆであがったら火をとめ、そのまま冷ます。

※ポイントは「酢」を入れること!酸性のものを入れることで色鮮やかに仕上がります。

・オーブンで焼く

  1. ビーツをよく洗う
  2. クッキングシートで包み、さらにアルミホイルで包む
  3. 予熱なしの170~180℃のオーブンで40分加熱する

ビーツを使ったレシピ

ビーツと玉ねぎのマリネ

(材料)

  • ビーツ 1個
  • 玉ねぎ 1/4個
  • Aオリーブオイル 大さじ3
  • Aりんご酢(又はレモン汁) 大さじ1と1/2
  • A塩こうじ 小さじ1/2

(作り方)

  1. 玉ねぎは薄くスライスし、耐熱容器に入れてラップをし500W1~2分加熱し粗熱をとる
  2. ビーツは固めにゆでる又はオーブンで加熱し、粗熱が取れたらかわ皮をむき8等分のくし形きりにする
  3. ボールにAを合わせ1と2をくわえてさっと混ぜ冷蔵庫で3時間~1晩漬ける (保存容器への色移りがきになる場合は、ビニール袋に入れてから保存容器に入れるとよい)